未来へつなぐ道
更新日:2022年10月1日
東北の高校野球にとって悲願であった、白河の関越え。
東北地方への玄関口といわれる白河の関は、奈良時代から平安時代頃に関所として機能し、当時の中央政権(ヤマト政権)に従わない東北の民(蝦夷)が南下するのを防ぐ役割も果たしていたとされています。
栗原の地とヤマト政権のつながりを示唆するものに、築館城生野地区の入の沢遺跡があります。
遺跡は、国道4号築館バイパスの建設計画に伴う発掘調査の際に発見されました。
古墳時代前期(4世紀後半)の集落跡として、ヤマト政権の支配が及ぶ最北の地であったとも考えられる
貴重な遺物が多数見つかり、全国的に注目を浴びて平成29年に国指定史跡になりました。
バイパス道路は、当初ルート上の終点部に遺跡があるため、一部未整備となっていましたが、国に早期の
完成を強く要望し、ルートの見直しが行われました。
現在、全線開通に向けて計画は少しずつ前進しています。
東北が中央から遠い地であった蝦夷の時代に思いをはせるとともに、現代の道路網の整備が、市の物流や
観光振興、企業立地促進など、将来の地域経済に大きな効果をもたらすものと期待しています。
2022年10月1日 栗原市長 佐藤 智
【写真】上空から見た国道4号築館バイパス