小・中学生の部【特別賞】鳥/八巻 愛里
更新日:2023年2月10日
受賞作品を、原文のまま掲載します。
編集の都合上、すべて横書きにしています。
注:敬称略
鳥/八巻 愛里
すずしい春の朝に
おなかがすいた小鳥が
チュン チュンと鳴く
親鳥が子鳥の口にエサを運ぶ
そうすると鳴きやんだ
すずしい夏の昼間に
おなかがすいた烏が
カー カーと鳴く
空からパタ パタとおりて
ゴミをあさり
生ゴミを食べている
食べおわると鳴きやんだ
そして空にとんでいった
雨のふっている秋の夕方に
鳥がゆらゆらとおりてくる
おりたら羽をぶる ぶるとふって
水をとばした
寒い冬の朝に
鳥が柱にとまって
丸くなっている
一羽が柱からおりて
雪の上にのると
たくさんの足あとをつけて
ピョン ピョンととんで
去っていった
あつい夏の昼に
カラスが木の日かげに
とまっている
空にとんだ
ほかの小鳥やツバメも