マンホール蓋のデザイン
更新日:2018年7月19日
下水道施設は、道路や公園などの施設と違い、処理場以外は地下に埋められているため、普段目にすることはありません。しかし、マンホールの蓋(ふた)だけは日常みなさんがよく目にするものです。
マンホールとは、英語でman(マン=人)hole(ホール=穴の意味)です。日本語では人孔(じんこう)と言いますが、孔は穴のことなので、英語をそのまま日本語化した訳語ですが、一般的にはマンホールの方がわかりやすいと思います。人が入れない小さいものはハンドホール(ハンド=手)と呼ぶ場合もありますが、下水道では普通「枡(ます)」と呼びます。下水道が整備された区域の皆さんのお宅に設置されているのが「公共汚水枡(ます)」です。
本来は、必要最低限の重さに耐える強度とスリップ防止機能、浮上防止などの機能を備えていれば、あまり目立つこともなく単なる「蓋」として設置するものですが、住民の皆さんに親しみをもっていただくことを目的として、蓋の表面に自治体独自のデザインを施し、設置しています。
栗原市では、下水道を新たに整備する箇所に、町村合併前の旧10町村でデザインされた蓋を、現在も使用しております。その理由は、旧町村単位の処理区を一目で判別できることと、地区の皆さんが慣れ親しんだ「町木」や「町花」などがデザインされていて、それぞれの地区の特徴が表現されているからです。
公共下水道のマンホール蓋
築館処理区

築館地区のマンホール蓋には、旧築館町の町木である「イチョウ」の葉がデザインされています。
若柳処理区

若柳地区のマンホール蓋には、旧若柳町の町鳥「はくちょう」と、町花の「サクラ」、町木の「ヤナギ」がデザインされています。
栗駒処理区

栗駒地区のマンホール蓋には、栗駒山と、旧栗駒町が名馬の産地であった頃の郷愁をイメージしてデザインされています。
高清水・瀬峰処理区

旧高清水町と旧瀬峰町は2町広域で公共下水道事業を実施したため、同じマンホール蓋が使われており、旧高清水町のシンボル「桂葉清水」と町花の「すいせん」、旧瀬峰町のキャラクターで、町花「ふじ」の「妖精テアリ」と町木の「さくら」がデザインされています。
一迫処理区

一迫地区のマンホール蓋には、伝統芸能「鹿踊り」と、旧一迫町の町花「アヤメ」の葉がデザインされています。一迫地区では、大川口、姫松、高橋の3つの農業集落排水でも、同じマンホール蓋が使われています。
鶯沢処理区

鶯沢地区のマンホール蓋には、栗駒山を背景に旧鶯沢町の町木「梅」と、町名の由来でもある「ウグイス」がデザインされています。
金成処理区

金成地区のマンホール蓋には、旧金成町の町木「ケヤキ」と、町花「ハギ」、昆虫「ホタル」がデザインされています。
志波姫処理区

志波姫地区のマンホール蓋には、旧志波姫町のシンボル「水車」と、町木「梅」、町花「コスモス」がデザインされています。
花山処理区

花山地区のマンホール蓋には、旧花山村の村花「アズマシャクナゲ」がデザインされています。
農業集落排水のマンホール蓋
若柳大袋処理区

若柳大袋地区のマンホール蓋には、旧若柳町の町の鳥である「はくちょう」と町花の「サクラ」がデザインされています。
金成沢辺地区

金成沢辺地区のマンホール蓋には、旧金成町の町虫「ホタル」がデザインされています。
金成有壁地区

金成有壁地区のマンホール蓋には、馬がデザインされていますが、これは、有壁地区が1619年に馬継宿場(宿場で馬を乗り換えること)として奥州街道有壁宿がつくられたことに由来しています。
志波姫南郷地区

志波姫南郷地区のマンホール蓋には、旧志波姫町の町花「コスモス」がデザインされています。
ここで紹介したのは栗原市内のマンホール蓋だけですが、全国の市町村でもそれぞれ、いろんなデザインが施されています。旅行に出かけたときなど、各地のマンホール蓋を探してみるのも面白いかもしれません。