6ページ 特集 栗原市誕生20周年記念 二十歳のキセキ  栗原市が誕生して20年。その軌跡は、二十歳を迎えた若者たちの成長と重なります。  栗原市民として歩んできた若者たちにとって、栗原はどのように映っているのでしょうか。  現在、市外や県外の大学で学ぶ2人に、栗原への思いや、栗原を離れて暮らすことで見えた栗原の姿を聞きました。 一歩前に踏み出す勇気を教えてくれた場所 小野寺 強矢(おのでら きょうや)さん(金成沢辺下) 大切なことを学んだ場所  進学のため栗原を離れ、現在は、仙台市内に住みながら、大学に通っています。  仙台に住んで2年が過ぎ、都市生活の便利さを実感しています。  栗原に帰ったときは、市役所金成庁舎の展望台に友達と行って風景を眺めたり、夜には、自宅から満天の星空を見て、栗原に帰ってきたことを実感します。  私にとって栗原といえば、中学校の部活動が思い出されます。  私は、野球部に所属していました。その部活動を通じて「苦しいことがあっても、気持ちを強く持ち、あきらめないこと」、さらには「何事も挑戦することが大切で、一歩前に踏み出す勇気の大切さ」を学びました。今後は、熱心にそれを私に教えてくれた指導者のように、思いをしっかりと伝えられる大人になりたいと思っています。  将来の進路は、これから決めることになりますが、大学の勉強やさまざまな経験をする中で、自分が吸収したことを栗原に還元していけたらと思っています。 栗原のいいところ  栗原は人の優しさ、食べ物のおいしさが魅力です。  仙台での暮らしは、気を張っていることもあり、栗原に戻るとより、人の優しさを感じます。人口減少は止められないでしょうが、人口が減っても、この人の優しさは、なくなってほしくないです。  また、祖父が作る、棒にらせん状に稲わらを掛けて天日干しする、ねじりほんにょのお米が好きで、外食をしてもそれよりおいしいお米を食べたことがないです。また、祖母が作るお餅もおいしいです。 7ページ 【特集】栗原市誕生20周年記念 二十歳のキセキ ここに帰ってくれば、優しい笑顔の「おかえり」が待っている ゆっくりと、自分を見つめ直せる場所 佐々木 冴(ささき さえ)さん(栗駒猿飛来上) 自分を見つめ直せる場所  盛岡市内の大学で学ぶため、栗原を離れて2年。盛岡市での生活にもだいぶ慣れました。盛岡からは、岩手県を代表する岩手山がとてもきれいに見えますが、幼い頃から見慣れた栗駒山の山並みとは違うため、その分、より遠くに来たことを実感します。  大学の休み期間など時々、帰省しますが、そのたびに思うことは、栗原はやはり「ほっとできる場所」ということです。ここには、家族の優しい「おかえり」が待っています。  また「ゆっくりと自分を振り返り、見つめ直すことができる場所」でもあります。盛岡での日々は、忙しく、毎日があっという間に過ぎていきます。帰省したときは、ゆっくりと自分のこれからの進路などを考えながら過ごせます。  将来の進路などまだ決まっていませんが、もし、栗原市外で働くことになっても、すぐに帰れる場所に住みたいです。市外で暮らしている人たちも栗原を思い出し、帰ってきてくれたらいいなと思います。 成長を見守る優しさ  1月に開催した「令和7年二十歳を祝う会」では、実行委員として携わりました。実行委員を引き受けた時は、不安でいっぱいでしたが、大役を果たすことができ、やればできると、自信が付きました。また、実行委員を務めたメンバーと一つのことを成し遂げることに、やりがいを感じました。実行委員をやって良かったと思います。  また、二十歳を祝う会の当日には、近所の人たちが振り袖姿を見に来てくれて、たくさんお祝いの言葉を掛けてくれました。さらには、それ以前に帰省した際にも「今年、二十歳だね」と、私の成長を楽しみにしてくれていました。地域の人たちの優しさがとてもうれしく、本当に心温かいと思います。 美しい栗原  栗原といえば、雪解けにより姿を現す栗駒山の駒姿が思い出されます。麓の栗駒地区からは、本当にきれいに見えます。また、夏には沼一面がピンク色のハスの花に覆われる伊豆沼や内沼の美しい風景も大好きです。  この見慣れた美しい風景がこれからも変わらず、あり続けてほしいです。