8ページ 一人一人の関わりが子ども食堂の明日をつくる  子ども食堂 まるっと栗原には、参加する人たちの満腹と笑顔そして、楽しいが詰まっています。その活動にはボランティアスタッフの力が欠かせません。  活動を支えるボランティアスタッフの皆さんに、その活動の様子を伺いました。 子どもたちの笑顔がご飯作りの原動力 調理ボランティア 村石 良子(むらいし りょうこ)さん(若柳新山)  まるっと栗原の開催場所の若柳公民館には、市の図書室が併設されています。その図書室を利用した際、ちょうど開催されていた、まるっと栗原を利用する知人に出会い、一緒に昼食を食べたのが、この子ども食堂を知るきっかけでした。  利用してみると、地域では少なくなった子どもたちが、ここでは、たくさんいることに、驚きました。自宅のある地域でもボランティア活動をしていることもあり、まるっと栗原でも調理ボランティアをしたいと思い、次回から手伝うことにしました。  ボランティアとして参加してみると、目標の昼食提供時刻までに準備するため、調理は大忙しです。いつもは、7人から8人で調理をしていますが、今日は人手不足で、いつもの半分の人数で50食の昼食を準備しました。それでも、連携プレーで協力しながら、何とか間に合わせることができ、ほっとしています。  調理ボランティアで参加する私や他の人たちも、子どもたちが笑顔でおいしそうに食べてくれることが、何よりも励みです。そして、知らない人たちとの出会いも、また楽しいです。 「楽しい」が詰まったプレーパーク プレーパークボランティア 伊藤 茜(いとう あかね)さん(金成地区出身)  まるっと栗原では、仲間たちと一緒に、子どもたちが思いっきり遊べるプレーパークを担当しています。  参加者からは「子どもたちが、のびのび遊べていい所」と声をかけてもらうことも増えてきました。  子どもたちが自由にのびのび遊べる場所を届けることができるようになり、とてもうれしいです。  プレーパークは、まだ、あまり知られていないため、まるっと栗原で、このプレーパークのことが広まり、知られるようになれば、うれしいです。  また、他のまちで開催されるプレーパークのイベントにも積極的に視察に行き、良い取り組みを見つけると、相談しながら、こちらのプレーパークに取り入れ、いつも工夫をするようにしています。  これからも、利用する人たちが、思いっきり楽しく遊べるよう、ボランティアを続けていきたいです。 ※プレーパークは、冒険遊び場とも呼ばれ、既存の公園のように遊具を使った遊びではなく、子どもたちが自然の素材などを使い、禁止事項をなるべく少なくし、自由な発想で遊ぶものです。 9ページ 【特集】栗原の子ども食堂―居場所をつくる― 私にとっても大切な居場所 子どもの遊びボランティア 佐藤 聖恋(せれん)さん(若柳米ケ浦1)  参加のきっかけは、高校3年生の時。子ども食堂のCMがテレビで流れていて、興味を持っていました。そのような時、高校で掲示された、まるっと栗原のボランティア募集告知を見て、初めて地元に子ども食堂があることを知り、すぐに参加を決めました。  当時、私は進学先を迷っていました。保育士や幼稚園の先生になりたいという漠然とした思いがある中で、まるっと栗原に参加し、子どもの遊びの補助役として、兄弟やいとこ以外で初めて小さな子と接することになりました。  初めは、子どもたちと、どのように接すれば良いか分からず、戸惑いました。それでも、子どもたちに帰り際「聖恋ちゃん、また来てね」と言われ、名前を覚えてもらったことが、とてもうれしく、幼児教育に携わろうと、そこで思いを強くしました。そして、保育や幼児教育を学ぶため大学に通うことにつながった、きっかけの場所になりました。  まるっと栗原のスタッフや他のボランティアの皆さんは、自分を温かく迎えてくれ、とても安心できます。ここは私にとって大切な居場所です。これからも参加を続けていきたいです。 揺るぎない思いが「居場所」をつくる  ふうどバンク東北AGAINの髙橋さんは言います。「子ども食堂は、地域のコミュニティの役割も果たすようになっている」と。  実際、市内の子ども食堂を見ても、食事の提供以外にも多くの役割を果たしています。  子ども食堂が担う役割が広がりを見せ、その運営にかかる負担は大きくなっています。  また、栗原の子ども食堂は全国の子ども食堂同様に人手不足など課題を抱えています。  これからも、栗原の子ども食堂が、必要とする人たちの「居場所」であり続けるため、ボランティアとして手伝う、スポンサーになるなど、私たち一人一人の関わり方が鍵になります。  まるっと栗原の後藤理事長は言います。「この居場所を必要としてくれる人がいる。そこにこの活動を続ける意義がある」と。その真っすぐな、まなざしは、栗原の子ども食堂の明日を見つめ、今日も歩みを進めています。  「居場所」をつくる。その歩みは今、皆さんからの追い風を待っています。 皆さんからの支援が追い風に ●こどもの長屋  日時 開催日は変動(毎月1回開催)  場所 栗駒岩ケ崎六日町53  問い合わせ先 こどもの長屋 代表 藤原 Eメール kaigohan83158@gmail.com  ※詳しくは、かいごはんのウェブサイトで確認いただくか、問い合わせください。  かいごはんウェブサイト  かいごはんLINE ●子ども食堂 まるっと栗原  日時 毎月第3日曜日 午前10時~午後2時  場所 若柳公民館(若柳字川北古川83)  問い合わせ先 NPO法人まるっと栗原 理事長 後藤 電話090-3724-8697  ※詳しくは、まるっと栗原Instagramで確認いただくか、問い合わせください。  まるっと栗原Instagram