2ページ 【特集】フレイル予防で健康寿命を延ばそう!  健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間(健康寿命)を延ばすためには、心身の機能が低下してくる「フレイル」の状態に陥らないよう、予防することが大切です。  今回は、フレイルとは何か、そして、フレイルを予防するために必要な取り組みについて紹介します。 フレイルとは  健康な状態と要介護状態の中間の段階をフレイルといい、3種類に分類されます。  フレイルを放置すると、心身がどんどん弱っていき、やがて食事や着替え、排せつなど、日常生活で常に介護が必要になる要介護状態となってしまいます。 身体的フレイル 運動器の障害で移動機能が低下したり、筋肉が衰えたりする状態 精神・心理的フレイル 定年退職やパートナーを失ったことがきっかけで引き起こされる、うつ状態や軽度の認知症の状態 社会性フレイル 加齢に伴って社会とのつながりが希薄化することで生じる、独居や経済的困窮の状態 フレイルの対策と現状  厚生労働省は、誰もがより長く元気に活躍できる社会を実現するため、国民の健康寿命を2040年までに男女ともに75歳以上とすることを目指す「健康寿命延伸プラン」を令和元年に策定しました。プランでは、中心的な取り組みの一つにフレイル対策が挙げられています。  フレイル対策の一環として、厚生労働省が推進しているのが「通いの場」を作り、参加することです。具体的には、趣味活動や各種体操、栄養相談、口腔機能に関する教室などです。地域住民が気軽に集まって地域の活動内容を企画することで、交流を通した生きがいづくりや仲間づくりのきっかけになります。  通いの場への参加は、人と交流する機会の増加や、自宅から通いの場まで歩いて行くことで、日々の運動につながると期待されています。  令和4年度における市内の65歳以上の高齢者2万6278人のうち、要介護認定者は4105人と、約6人に1人が要介護状態にあります。宮城県全体では、高齢者における要介護認定者数の割合が約8人に1人であることから、県全体よりも高い状況です。  今後も高齢化率の上昇が予想されている栗原市において、フレイル予防は大切な取り組みとなっています。 3ページ 【特集】フレイル予防で健康寿命を延ばそう! フレイルの進行イメージ  フレイルは、身体、精神・心理、社会性の三つの要因が互いに影響し合っています。一つの要因がきっかけで、連鎖的に悪影響を及ぼすことにつながります。  次の例に当てはまることがある人は、対策が必要です。 フレイルの進行イメージ図 ※この図は、あくまでも一例であり、フレイルになるきっかけは人それぞれです。