4ページ  市の防災対策に取り組む、総務部次長兼危機管理監に、防災・減災に向けて準備しておきたいことを伺いました。 総務部 山田 茂信(やまだ しげのぶ)次長兼危機管理監 普段から災害に備えて  災害への備えは、個人と地域両方の取り組みが大切です。  個人の備えとしては、避難経路・避難場所の事前確認です。災害の危険性が高まっているときや、実際に災害が起きているときに、いざ避難しようとしても、安全な経路や場所が分かっていなければ、人的被害につながる危険性が高まります。事前に市の防災マップなどで安全な避難経路と避難場所を確認し、家族や地域の人たちと情報を共有しておきましょう。  また、慌てて避難すると、火の不始末、鍵の閉め忘れなどで、火災や窃盗などの二次災害を招きかねません。余裕を持って早めに避難することを心掛けてください。  地域の備えとしては、地域の実情に沿った防災マップ作成の他、自主防災組織での防災訓練や研修による知識の取得と経験の積み重ねです。市には、そうした取り組みを支援する栗原市コミュニティ組織一括交付金制度があります。ぜひ、制度を活用し、地域全体で防災・減災に取り組んでいただきたいです。 防災情報の収集を  災害への備えとして、危険な場所はどこなのか、避難所は開設しているのかなど、防災情報の収集も大切です。  さまざまな情報収集手段がありますが、中でも、スマートフォンは、電波が届く範囲であれば、いつでも・どこでも情報収集ができ、安全安心メールやLINE(らいん)などで発信している市の防災情報も、随時受け取ることができます。  ところが、令和4年度に市が実施した「防災情報取得方法に関するアンケート」の結果を見ると、20代から60代では、約9割の人がスマートフォンを所持しているのに対し、70代では約6割、80代は約2割、90代だと1割にも満たない人しか所持していないことが分かりました。  また、安全安心メールを利用していない・知らなかった世帯が約5割、市公式LINEを利用していない・知らなかった世帯が約7割ということも分かりました。  市では、スマートフォンで安全安心メールやLINEを利用して、防災情報を確認していただくよう、高齢者を対象にスマートフォンの購入費補助を実施しています。補助制度を利用してスマートフォンを入手し、防災情報の収集に役立ててください。 ●防災情報取得方法に関するアンケート(一部抜粋) 市安全安心メールの利用状況 利用している 3,934世帯 47.8% 利用していない 2,678世帯 32.5% 知らなかった 1,465世帯 17.8% 無記入 158世帯 1.9% 市公式LINEの利用状況 利用している 2,059世帯 25.0% 利用していない 3,872世帯 47.0% 知らなかった 2,065世帯 25.1% 無記入 239世帯 2.9% ※市内24,912世帯を対象に調査し、8,235世帯の回答 ※防災情報取得方法に関するアンケートの調査結果は、市ウェブサイトで確認してください。 高齢者スマートフォン購入費補助金 ●交付対象者 次の全ての要件を満たす市内在住の人  □昭和24年3月31日以前に生まれ、世帯でスマートフォンを持っていない人  □市指定の販売店で、令和5年4月1日から令和6年3月31日までの間に、自身が使用する目的でスマートフォンを初めて購入し、モバイルデータ通信契約※をした人  ※携帯電話会社が提供するインターネット通信のこと  ※携帯電話からスマートフォンへの機種変更契約を含む  □世帯で市税の滞納がない人  □市防災行政無線個別受信機の貸与を受けていない人  □購入後に、栗原市安全安心メールへ登録または、市公式LINEを友だち登録した人 ●補助金額 最大2万円  ※本体購入費用、充電器購入費用、事務等手数料の合計金額に対して補助します。 ※市指定販売店や申請方法など詳細は、市ウェブサイトで確認していただくか、問い合わせください。 問い合わせ先 総務部危機対策課 電話22-1149 5ページ 【特集】防災・減災に向けて 日頃からの情報収集で、防災・減災を  災害が起きたとき、自分はどこへ避難すればいいのか。どの道が安全で、どの道が危険なのか。事前に情報を収集し、いざという時のために備えておくことが、安全安心につながります。  日頃から情報を集め、災害に備えましょう。 ①防災マップの活用  市では、令和4年4月に栗原市防災マップを更新し、毎戸配布を行っています。  防災マップは、水害や地震などの災害種別ごとに留意する事柄や、備蓄品などの情報に加え、地域の浸水想定区域、土砂災害警戒区域などのハザードマップ、栗駒山火山防災マップなどを掲載しています。  また、防災マップはウェブサイト版も公開しています。ウェブサイト版では、現在地情報と組み合わせて最寄りの避難所などを調べることができます。  URL https://www.kuriharacity.jp/hazardmap/ ②さまざまな方法で情報を漏らさずキャッチ  大雨や台風などの気象災害について、テレビや新聞、ラジオなどで天気予報を確認し、災害が発生する前に余裕を持って備えをしましょう。  市では、市内各所に設置している防災行政無線のほか、安全安心メールやLINE、ウェブサイトなどを通じて、警戒情報や避難所情報、通行止めの情報など、さまざまな防災情報を発信しています。  栗原市安全安心メール  栗原市LINE  栗原市ウェブサイト  栗原市フェイスブック ③栗原市防災行政無線電話応答サービス  防災行政無線について、場所や気象状況などの関係で放送が聞き取りづらかった場合は、栗原市防災行政無線電話応答サービスをご利用ください。電話で放送内容を確認することができます。  フリーダイヤル 0120-380-614 市民自主避難訓練  災害の経験と記憶を後世に伝え、災害への認識を深めるとともに、防災・減災を目的として、避難訓練を行います。 ●日時 6月11日(日曜日) 午前8時43分~ ●訓練内容 防災行政無線のサイレンや安全安心メールで訓練開始の合図があったら、その場でしゃがむ、物につかまるなどして、安全を確保してください。   その後、経路を確認しながら、避難場所へ移動する訓練をお願いします。 問い合わせ先 総務部危機対策課 電話22-1149 自分たちで防災・減災を  災害時には、自分の身は自分で守ることが大切です。普段から情報収集や、避難経路・避難場所の確認など、いつ災害が起きても慌てないように備えましょう。  また、地域全体で助け合うことも大切です。近所の人と声を掛け合ったり、防災訓練に参加するなどして、地域ぐるみで防災・減災に取り組んでいきましょう。