2ページ 【特集】笑顔の行方 ~子育てに必要な事とは~ うららかな春の日、ふんわりとした春の花々のような子どもたちの笑顔が、あちらこちらで咲き誇ります。 今月は、子どもたちの笑顔の行方と子育てについて考えてみましょう。 笑顔を取り巻く環境  少子高齢化は、日本が抱える大きな社会問題の一つとなっています。2月28日、厚生労働省は2022年の出生数が外国人を含む速報値で前年比5.1パーセント減の79万9,728人と発表し、80万人割れは比較可能な1899年以降で初めてとなり、話題になりました。  市でも、出生数が年々低下し、子どもの数は減少しています。国勢調査の結果で見ると、平成17年の15歳未満人口は、総人口に対して約11.9パーセントの9,576人、15年後の令和2年では、総人口に対して約9.7パーセントの6,262人と、3,314人減少しています。  少子化の影響によって、少ない子どもを大切に育てようと、過保護や過干渉が生じやすくなります。  子どもが自分で考えて試行錯誤する前に、親が介入することの問題や、子どもの安全を案じてしまうあまりに、行動範囲を狭めてしまい、子どもが自分で考え体験する機会を無くすなど、子どもの成長や自立に役立つ学びを妨げることが考えられています。  また、少子化は後に社会を担う中核、生産年齢人口(15歳以上65歳未満人口)も減っていくこととなるため、社会の活力や労働力の確保が困難となる恐れがあり、与える経済的影響も大きくなります。 ●地区ごと出生数 (単位:人) 地区 R2年度 R3年度 R4年度(1月末) 築館 69 69 47 若柳 50 51 32 栗駒 31 21 16 高清水 9 8 6 一迫 23 17 12 瀬峰 12 23 15 鶯沢 7 4 4 金成 14 12 12 志波姫 44 32 26 花山 2 1 0 合計 261 238 170 3ページ 【特集】笑顔の行方~子育てに必要な事とは~ 笑顔を咲かせるために  少子化対策には、社会保障制度や子育て支援制度、雇用政策など、行政で取り組むべき政策がさまざまあります。また、これら課題解決はもちろんですが、社会全体で子育てする意識を醸成することも、重要となっています。  世の中が変化し、核家族化や夫婦共働き世帯が増えていく中、暮らしやすい栗原、子育てしやすい栗原をみんなで作るため、一人一人が声を上げ、市政に参加することはとても大切です。  若柳子育て支援センターを利用していたお父さん、お母さんに、子育てに必要な支援は何か、どんな子育て支援が役立っているのかを伺いました。 たいきくんのお父さん  子どもは、男の子のみ4人です。赤ちゃん用品支給券には、大変助かっています。兄弟が多い場合は、使用できる幅が広まると、なおありがたいです。  また、子どもたちが思いっきり駆け回れるように、使用しなくなった施設などのホールを貸し出すなどして、雨天土日に関係なく使用できる屋内遊戯施設があると助かります。 りおちゃんのお父さん  子どもは2人ですが、この先、幼稚園や保育所に入れるか、また、子どもたちがその中でやっていけるかが心配です。金銭的な不安もあるので、継続的に支援していただけると大変助かります。 あかりちゃん・そうたくんのお母さん  栗原市は他の自治体より子育て支援が優遇されているので満足しています。赤ちゃん用品支給券も、おむつやミルク、離乳食に使用し大変助かっています。逆に、市の財政が気になるところです。 れいかちゃんのお母さん  土日も利用できる子ども専用の屋内施設が欲しいです。  赤ちゃん用品支給券では、主に紙おむつの購入で使用しました。子育てで不安を感じるのは、産婦人科が無く、小児科が少ないことです。安心して子育てするために医療機関が身近にあるといいですね。