4ページ  栗原市コミュニティ組織一括交付金を利用して、地区の集積所を新しくしたコミュニティの会長に話を聞きました。 一迫本沢コミュニティ推進協議会 会長 久我 俊一(くが しゅんいち)さん できる人ができることを  私たちのコミュニティ組織には、ごみ集積所が8カ所あります。傷んだ部分などは、自分たちで繰り返し修理しながら使用してきました。今回、役員会で話し合い、コミュニティ組織一括交付金を利用して傷みのひどい6カ所を新しくしました。  全集積所を一度に新しくすることは、自分たちの負担も大きくなります。どの組織も、運営費に余裕はないかと思います。私たちも同じで、今回の事業は、コロナ禍で計画していた行事が開催できなかったため、その分の予算を充てることにしました。  集積所の管理について、他の地区では、持ち回りで鍵当番や清掃、持ち込む時間を決めているところがありますが、私たちには、そのような決まりが有りません。それは、高齢化が進む中で活動を維持していくには、若い人たちの参加が重要だからです。決まりを厳しくすると、必ずできる人とできない人が出ます。活動は、若い人や参加できない人から理解が得られなくなれば、成り立ちません。  暮らし方が多様化していく中で、強制ではないとしつつも、実質強制的になると、活動に嫌な気持ちが付いてきます。そこで、できる人ができることをやる、参加できるときに参加する、気付いた人が気付いたことをやるようにしています。今回の古い集積所の撤去作業も、鉄骨の解体や運搬に若い参加者がいたことで、短時間で終えることができ、すごく助かりました。  私は、これまで数々の集積所を見てきましたが、集積所が汚れていたり、周囲に草が生えていたりすると、さまざまなものが捨てられてしまいます。「集積所は、ごみを捨てる場所だからこれでいいのだ」ではなく、ごみを捨てる場所だからこそ、日頃からきれいにしておくことが大切だと思います。決まりは無くても、私たちができることを考え実践しながら、みんなでこの集積所を大切にしていきたいと思います。 栗原市コミュニティ組織一括交付金  自治会やコミュニティ推進協議会の創意工夫で、自律的なコミュニティ活動ができるように支援するための交付金です。  内容など詳しくは、問い合わせください。 問い合わせ先 企画部市民協働課 電話22-1164 ごみの出し方や分別方法が分からないときは  市では、ごみの出し方について、ごみの出し方保存版を全世帯に配布しています。  ごみ出しのルールをイラストで、分かりやすく紹介しています。50音別分別一覧も掲載していますので、迷ったときは、ぜひご利用ください。  ごみの出し方は、最寄りの総合支所で配布しています。 指定ごみ袋がリニューアル  4月1日から市指定ごみ袋の規格・デザインが変わりました。  燃やせるごみ袋、燃やせないごみ袋の大きさを、40リットルの大きいサイズと、20リットルの小さいサイズに統一しました。また、外国の人にも分かりやすく、多言語表記(英語、中国語、韓国語)を導入しました。なお、旧指定ごみ袋は、4月1日以降もそのまま使用できます。  私たちがつくる美しい栗原に、一人一人の、ご理解とご協力をお願いします。 ●価格(消費税込み・20枚入り)  20リットル 264円  40リットル 330円 問い合わせ先 市民生活部環境課 電話22-3350 5ページ 【特集】正しいごみの捨て方~みんなで守る美しい栗原~  市のごみ収集業務を受託している事業協同組合の徳能さんに、日頃のごみ収集で感じていることを聞きました。 事業協同組合 栗原市環境サービス 専務理事 徳能 和男(とくのう かずお)さん マナーを守ることの大切さ  私たち事業協同組合は、市からごみ収集業務委託を受けて、皆さんの地区の集積所からごみを収集しています。  集積所を回っていると、きれいに清掃をしていただいている集積所もありますが、人の出入りが多い場所の集積所では、マナー違反をして、ごみが捨ててある場合もあります。  特に3月から4月の引っ越しシーズンは、以前お住まいになっていた他市町村のごみ袋で捨てている場合が多く見られます。私たちは、栗原市の指定ごみ袋に入っていない場合は収集ができないことになっています。ごみの捨て方は市町村によって違います。新しく栗原市に来て分からないことや迷うことがあれば、市に確認をして、正しくごみを出していただくようご協力をお願いします。  また、引っ越しと併せて集積所に粗大ごみを出す人もいますが、栗原市では粗大ごみの集積所収集は行っていません。私たちは、収集できないごみが集積所に出された場合は、市の指導により、ごみ出しルール違反ステッカーを貼っています。集積所番号とステッカーの貼り付け理由を業務日報に記録し、状況を常に確認して市に報告しています。  コロナ禍で、私たち収集業者は感染防止のため、収集車に消毒薬を常備し、マスクや手袋を着用して作業しています。万が一、同僚に感染者が出た場合は、集積所に収集に行くことができなくなってしまいます。地区の集積所がごみであふれ、自宅にごみを保管してもらう事態になりかねません。このようになることを防ぐためにも、皆さんにお願いがあります。マスクや鼻をかんだティッシュなどを捨てる際は、別の袋に入れてから、ごみが外に飛び出さないように、袋をしっかりと十字に結んでください。  最後に、粗大ごみの処分を個人で頼むときに、気を付けてほしいことがあります。通常ごみの処分は、費用の負担が発生します。しかし中には、使わなくなったロッカーや家電、自転車などを渡すと、お金を置いていく業者がいます。古物商の許可が無い業者に物を渡してお金を受け取ることで、知らないうちに犯罪に手を貸してしまうことがあります。知らなかったでは済まされなくなるので、粗大ごみの処分は、よく知る地元業者に頼むことをお勧めします。 守って捨ててね!ごみ捨てのルール ①スプレー缶などは、穴を開けてガスを完全に抜き、2、3日放置してから燃やせないごみの袋に入れて出してください。発火してごみ収集車の火災事故になる可能性があります。 ②漬物石、消火器などは燃やせないごみとして、集積所に出すことはできません。購入店や専門の業者に問い合わせしてください。 ③リサイクル推進のため牛乳パック、白色トレイ、ペットボトルなどは、スーパーなどの店頭回収を積極的に利用してください。 ④市で収集しないとしているごみ(漬物石、消火器、こけし(胴回りが直径5センチ程度以上)など)を紙袋に入れて隠すようにして出すことは、絶対にやめてください。 循環型社会を目指して  集積所から集められる暮らしの中で生まれたごみは、栗原市クリーンセンターで焼却処分された後、最終処分場に運ばれ、埋め立てられます。  多くの人たちの手によって処分されるごみでも、何を捨てたか分かるのは、その一つ一つを手にしている自分たちだけです。はじめの一手となる、捨てればごみ、分ければ未来へつながる資源は、皆さんの手の中にあります。  ごみの資源化や減量に取り組むことは、今の私たちはもちろん、次世代にとっても必要な事です。ごみから目を背けず、一人一人が捨て方のマナーを守る姿勢が、今求められているのではないでしょうか。