14ページ 報告 民衆詩の精神を後世に 白鳥省吾賞10周年記念式典  郷土栗原市が生んだ民衆詩派の代表的詩人、白鳥省吾の功績を顕彰する「白鳥省吾賞」が10周年を迎え、記念式典並びに表彰式が2月22日に市立図書館で開催されました。 詩の登竜門として継続していきたい  佐藤市長が「この賞は全国でも有数の詩の登竜門になるだろう。賞の精神を忘れず、継続していきたい」と開会のあいさつ。最初に市内の3団体の合唱団が省吾作詞の市内の校歌と「理想の栗原」など五曲をコーラスで披露し、出席者を魅了。 省吾の民衆詩を朗読  続いて、栗原市立図書館で読み聞かせボランティアをしてい川田清太郎さんによる力強い二編の「省吾の詩の朗読」があり、民衆詩が会場に響きわたり、感動に包まれました。 誰でも書ける口語による自由詩を提唱  「わが父 白鳥省吾の思い出」と題した白鳥東五さん(東京都世田谷区在住)による記念講演では、従来日本の詩は、和歌、俳句を体系とする定型の短詩型による抒情詩や難解な言葉をちりばめた詩がよいものとされてきたのに対して、父白鳥省吾は、「詩は特別な文学形態でもなく、一部の人々のものでもなく、人々の日常生活における心の表現を言葉にするものであり、それ自体社会性をもつものでなければならない」と主張し、民衆詩派の詩人として「誰でも書ける口語による自由詩」の普及に力を注いだこと、その意味から、この白鳥省吾賞の応募作品も易しい口語による日常を題材にしており、父の考えがしっかり受け継がれているようでうれしいと、話されました。 岩手・宮城内陸地震をテーマにした作品も受賞  記念式典の後に表彰式があり、高校生以上の一般の部、小中学生の部それぞれの最優秀賞や優秀賞などの受賞者に賞状と副賞が授与されました。  今回の作品で注目されたのは、ちょうど第10回という区切りの年に、岩手・宮城内陸地震が起き、「自然と人間愛」という本賞のテーマがくしくも試されることになったこと。応募作品の小中学生の部では、自然の恐ろしさと人間の輪を全身で表現する中で、未来に希望を見出そうとする心強い作品があり、また一般の部では、今回の地震の被災地に住む作者と保育園児の心温まる交流が描かれた作品もあったことでした。  受賞者の詳細については、12頁、13頁をご覧ください。 ●問い合わせ先 白鳥省吾記念館 電話23-7967 15ページ 話題今くりはら 地域版 第55回全国少年新春書道展 有賀小二階堂瑛梨さんが特選 1月5日(月曜日)/東京都渋谷区・明治神宮会館  書道を通じて小中学生の豊かな情操の育成に努めようと開催されている、第55回全国少年新春書道展で二階堂瑛梨さん(有賀小6年、柳紅書道塾)が宮城県でただ一人特選を受賞されました。 JA共済 親と子の交通安全ミュージカル 楽しみながら交通ルールを学ぶ 2月19日(木曜日)/栗原文化会館  JA共済が主催する、親と子の交通安全ミュージカル「魔法園児マモルワタル」の公演に、市内の公立および私立幼稚園園児約500人が招待されました。  ミュージカル形式の歌や踊りを観賞し、園児も舞台に上がり、楽しみながら交通ルールを学びました。 農商工等連携促進法に基づく農商工等連携事業計画の認定式 「栗原特選ずんだ」が県内初認定 2月17日(火曜日)/市民活動センター・有限会社パレット  東北農政局と東北経済産業局は、農林漁業者と中小企業者が共同で行う新たな商品等の事業を支援する法律(農商工等連携促進法)に基づく農商工等連携事業計画に、株式会社愛宕産土農場(佐藤均社長、一迫)と有限会社パレット(高橋寛社長、築館)を県内で初めて認定しました。  両社が持つ農業生産技術と菓子製造技術を連携して生かし、愛宕産土農場が厳選された良質の枝豆を減農薬・低化学肥料で生産。パレットは収穫したての新鮮が素材に独自の低温・真空調理加工を行い、ゆでたての色と香りと食感を最大限生かした「栗原特選ずんだ」を新開発しました。  従来製法で大部分が失われていた色素やβカロチン、ビタミンなどの栄養素を残し、常温で60日以上品質保持できる保存性の高い「ずんだ」加工製品は、ジャムやケーキとして販売され大好評。大手食品会社などと提携し、栗原の新しい特産品を日本全国に売り込む計画です。 くりこま商家のひな祭り・みちのく風土館ひな祭り 商店街を優雅に彩るひな飾り 3月1日(日曜日)/栗駒岩ケ崎地区商店街ほか  栗駒の商家に残るひな飾りと震災復興を祈るつるしびなを商店街に展示する「くりこま商家のひな祭り」が8日まで開かれ、来場者の目を楽しませました。  江戸・明治時代などのひな飾りをを展示する「みちのく風土館ひな祭り」は20日まで開かれています。 「春の祭典」舞踊と民謡”流派の集い” 嫁ごとり・おふるめを再現 3月1日(日曜日)/若柳ドリーム・パル  市内で活動する舞踊と民謡の12団体が日ごろの稽古の成果を発表しました。昭和30年頃の婚礼御儀式(おふるめ)の情景も再現され、婚礼道中と餅つき、踊りと謡をまじえた本格的な婚礼儀式に、観客は古き良き時代を懐かしんでいました。