4ページ [田園観光都市づくり] くりはら研究所だより 第28号 (発行) くりはら研究所(産業経済部田園観光課) 電話番号22-1151 ファクス23-5370 電子メールkanko@kuriharacity.jp 資源の魅力 シリーズ1 奥州街道 9  前回紹介した「築館宿」から「宮野宿」の間にある「藤木明神」を目指して。  奥州街道は、伊豆野堰用水路を渡って坂道を下り、現在の宮城県栗原合同庁舎の敷地を通るように北北西に向かっていたようです。  この「伊豆野堰」は、藩政時代に伊達藩が新田開発のために、栗原の西部から東部まで水を引いた、当時の大きな土木事業です。米どころといわれる栗原ですが、こうした先人達の努力が今でも私達の暮らしを支えてくれています。  さて、奥州街道に話を戻して、「築館宿本陣跡」から「藤木明神」までは約800メートル、徒歩12分ほどの距離です。  「藤木明神」は、道路の西がエアに背を向け、民家の庭先にひっそりと鎮座しています。お家の方に一声かけながら境内に入ると、「藤木明神」と彫られた石宮と稲荷大明神と彫られた石碑があります。明神様の前には藤棚があり、文献によると「藤木明神の藤」とよれば、藤木の地名もこの藤に由来するらしいのです。明神様の足元を良く見ると大きな土盛と大きな切り株があります。もしかすると、この土盛が藤木一里塚跡なのかもしれませんね。  昔は明神様の北側に次の宿場に向かう橋が架かっていたそうですが、面影を見ることはできませんでした。今は、100メートルほど東の国道4号に架かる留場橋を渡りながら、栗駒山を眺め藤木を後にしました。 活動レポート くりはら輝かせ隊交流会in東京  くりはら輝かせ隊交流会を東京で開催し、約60人の人々が参加しました。  くりはら輝かせ隊は、栗原市外にお住いの人を対象に募集している、「栗原の応援団、栗原のファンづくり」のための会です。 日時 2月6日(金曜日)午後6時30分から8時30分 場所 東京都港区パーティキューブ326  くりはら研究所の事業「くりはら食ツーリズム研究所」の会員の中から。7人の皆さんが東京に出向いて料理を振る舞いました。  メニューは、栗原でハレの日に欠かせない餅を始め、煮物・揚げ物・漬物など、21種類の料理はすべて栗原の食材を使ったもの。「都会の人々は、地方のどんな料理が食べたいと思うか」をテーマにして、すべて会員の皆さんが考えたものです。  参加した皆さんには、えび餅やふすべ餅、どじょうの唐揚げなど地域の特徴的な料理や、どこか懐かしい漬物や煮物の味に満足していただけたようです。  そのほか、栗原市観光物産協会から地場産品の販売や餅つき体験、スライド動画「栗原の魅力」の上映などを行いました。  くりはら輝かせ隊の皆さんから、スピーチでたくさんのエールと励ましの言葉をいただきました。 5ページ 参加者募集 くりはら観光塾 第3回 3月19日(木曜日) 第4回 3月28日(土曜日)  この講座では、様々な分野で活躍する専門家を招いて講義を聴いたり、市民の皆さんやくりはら研究所の発表、フィールドワークを通じて、観光の知識や事例を学びます。  観光は、仕事として、まちづくりとして、地域おこしとして、さらには趣味の一環として、様々なかかわりで取組むことができます。  この講座に参加して、「自分のやりたいこと」のヒントを探してみましょう。 第3回くりはら観光塾 テーマ「都市との交流で磨く地域の魅力」 日時 3月19日(木曜日)午後7時から9時 場所 花山石楠花センター 内容 講義「風土、文化そして地域資源」早稲田大学教育・総合科学学術院院長 教授・文学博士 宮口 とし廸 氏    発表「地方の暮らし体験から考える 地域づくりインターン事業の経験から」青山大学大学4年 草野 未希さん 申込 3月17日(火曜日)まで 参加費 無料 第4回くりはら観光塾 テーマ「観光まちづくり」 日時 3月28日(土曜日)午前10時から午後3時 場所 一迫ふれあいホール他 内容 講義「元気な人から始める観光まちづくり 各地の取組み紹介」財団法人日本交通公社研究調査部 主任研究員 岩崎 比奈子 氏    発表「花の観光地と街歩きの取組み」一迫まちおこしユリの会 広報部長 黒澤 征男 氏    フィールドワーク「一迫ふらっと散策」一迫ふらっと散策お助け人 申込 3月24日(火曜日)まで 参加費 無料(ただし、昼食代は自己負担) 詳しいスケジュールなどは、お問い合わせください。 定員は、各回30名です。定員になり次第、申し込みを締切とさせていただきます。 資源調査で観つけた小さな光 [タケノコ]  冬も終わりに近づき、もうすぐ春がやってきます。  春になると、バッケ(ふきのとう)をはじめ、タラッポ(タラの芽)やコシアブラ、ワラビなどたくさんの自然の恵みを採ることができます。すでに、バッケは直売所でも売られているので、もう採っている人がいらっしゃるようですね。  さて、今回はタケノコ(竹の子)です。市内には竹林がたくさんあります。竹林はしっかり管理しないと、すぐに竹が込み合ってしまい、美しい竹林を維持するのは、なかなか手間のかかることです。  特に最近では、竹林の管理まで手が届かず、タケノコも採る暇がないという所有者の方もいらっしゃるようです。  さて、そんなお話を聴いて思い出すのが、昨年、タケノコを採りあぐねいていたあるお宅に、3組の親子が訪問してタケノコ採りをしたときのこと。  タケノコを掘ったことがない人がほとんどで、少し土の盛り上がったところを探したり、クワやスコップで掘ったり、里山に笑い声や歓声が響いていました。土に触れる機会のない人にとっては、こうした作業が楽しいようで、収穫の喜びを味わえる貴重な体験になるようです。  大騒ぎして採ったタケノコは、所有者のお宅にも渡して、大きなタケノコを抱えてその皆さんは帰っていきました。  タケノコ採りに限らず、例えば渋柿の収穫など、面倒な作業だと思っていることを「楽しい」と感じる人々が市内にも、そして市外にもいらっしゃいます。何気ないことが、人によっては楽しい体験になり、ツーリズムに活用できます。  観光はビジネスとしてだけでなく、日々の暮らしの手助けや楽しみに活用できる可能性があります。