• くりはら研究所だより第35号
  • 2009年11月16日(月曜日)発行

【活動レポート】観光ステップアップセミナー応用編

地域の魅力を発見する観光のチカラ

 前半3回の基礎編・実践編に続き、後半3回は応用編として、市外の有識者を招き、講義していただきました。

ステップ4 旅行者が求めるのは地域の日常
写真:講師の澤さん

 講師の澤さんから、自身が経営する旅館での経験談を講義していただきました。
 東京・谷中の「澤の屋」は、家族経営の日本旅館。年間の稼働率は90%を超え、その8割以上が旅なれた外国の旅行者という宿です。
 旅なれた旅行者はイベントではなく、住民の日常を観ることで十分に楽しんでもらえるとのこと。
 栗原の普段の暮らしにある風景、例えばほんにょやマガンの飛び立ち、農村や自然の景観などは、十分に旅行者が満足できるのはないかという助言をいただきました。
 澤の屋で作成したマップをもって町中を歩くと、それが通行手形のようになり、住民が旅行者を受け入れてくれるそうです。宿と住民の良好な関係がうかがえます。
 住民のちょっとした親切が、その地域の印象になるとも話してくれました。

ステップ5 景観でホンモノのまちづくり
写真:稲刈りを終えた田んぼの景観

 講師の鈴木技官から、「文化的景観」の保護制度を通じて、景観の考え方を学びました。
 文化的景観とは、美しいだけではなく、住民が生活・生業を営むうえで成り立っていて、有形のモノと無形の文化や風習などが、トータルで調和していることが求められるとのことでした。
 水路などの機能を知ることが、景観を護ることにつながり、歴史や文化、風習に基づいたホンモノのまちづくりの活動につながります。
 栗原の場合は、長屋門やほんにょなど特徴的な資源が「なぜ、そこにあるのか?」、現在までの成り立ちやそれにまつわる暮らしぶりに注目することが、価値を見出し、まちづくりに生かしていけるとのアドバイスをいただきました。
 「環境(エコ)で飯が食えるかと言われた時代があったが、今は食えている。景観で飯が食える時代になってほしい」という言葉が印象的でした。

ステップ6 できることから、観光でまちづくり
写真:セミナーの様子

 講座全体のまとめとして、講師の岩崎さんからは、事例紹介を通じて、まちづくりの原動力としての観光のもつ可能性、市民や行政が何をするべきかを講義していただきました。
 地域資源を多様な主体が参加して発掘すること、そして、マップなどで「見える化」し、一時的なイベントではなく、持続的な観光まちづくりへとつなげていくことが必要という内容。
 地域内で役割分担し、住民一人一人は、身近な仲間と一緒にできることから始め、地場産業は地域の魅力・素材を生かし、ニーズを捉えた物産づくりを、行政や観光関連の団体は「理念・将来像」の明確化、統計の整備、住民が活躍できる場づくりが必要とのことでした。

 セミナー全体の満足度は、参加者から高い評価を受けましたが、マップ作成や地域資源の特徴などを具体的に学びたいという要望がありました。感想を生かして、くりはら観光塾を企画していきます。

応用編の開催状況

[ステップ4] 10月15日(木曜日)午後1時から3時

  • 参加者 19人
  • 会場 市民活動支援センター大会議室
  • 講義 「まちがあって、人がいて、宿がある」
  • 講師 社団法人日本観光旅館連盟 会長補佐 澤 功 氏

[ステップ5] 10月21日(水曜日)午後2時から4時

  • 参加者 32人
  • 会場 市民活動支援センター多目的室
  • 講義 「文化的景観とまちづくり」
  • 講師 文化庁文化財記念物課 文化的景観部門 文部科学技官 鈴木 地平 氏

[ステップ6] 11月5日(木曜日)午後7時から9時

  • 参加者 9人
  • 会場 市民活動支援センター大会議室
  • 講座 「観光は街づくりの総決算」
  • 講師 財団法人日本交通公社 研究調査部 主任研究員 岩崎 比奈子 氏 

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【活動レポート】観光活動支援

旧街道を利用した地域おこし

 観光活動支援として、くりはら研究所が協力している「みちのくの街道・交流人口創出のための6次産業創出プロジェクト」を紹介します。

写真:モニターツアー

 歴史ファンを中心に人気の奥州街道をはじめとする旧街道。
 このプロジェクトは、NPO法人奥州街道会議が中心なって設立した「街道ツーリズムネットワーク」が、青森・岩手・宮城の旧街道を観光に活用して、地域おこしに取り組むものです。くりはら街道会議も参画しています。
 活動内容は、街道の再確認から人材育成、活動団体の組織化、案内標識の整備、街道ガイドの養成、街道の刈り払い作業など盛りだくさん。
 街道ツーリズムが、たくさんの人々の交流から広がっていいきます。
※来年2月にモニターツアーを開催予定。募集記事の掲載をお楽しみに。

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第4回みやぎグリーン・ツーリズムネットワーク栗原大会

くりはら時間 観つける、土地のチカラ

 県内のグリーン・ツーリズム実践者が大集合。市民の皆さんも参加できます。
 詳しくは、みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会のホームページでお知らせします。

  • 日時
    • 第1部・第2部 12月3日(木曜日) 午前10時から午後8時
    • 第3部 12月4日(金曜日) 午前10時から正午
  • 内容
    • 第1部 基調講演・フィールドワーク
    • 第2部 交流会
    • 第3部 あだらいん!こたつdeフォーラム

「みやぎグリーン・ツーリズム推進協議会」のページに移動する

長屋門調査<経過報告>

写真:長屋門

 これまでの調査で、市内には500軒以上の長屋門が在ることが分かってきました。
 引き続き、調査員が訪問してお話を聴いたり、写真を撮影する場合がありますので、ご協力をお願いします。

【調査内容】

  • 調査期間 2009年10月1日(木曜日)から2010年3月26日(金曜日)

  • 調査内容 長屋門の所在、建物の状況など

  • 調査員 特定非営利活動法人 夢くりはら21

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