• くりはら研究所だより第44号
  • 2010年7月16日(金曜日)発行

実践者も興味のある人も一緒に

 今年の3月21日(日曜日)に発足した「くりはらツーリズムネットワーク」の活動を紹介します。
 この団体は、グリーン・ツーリズムをはじめとする多種多様なツーリズムの概念に学びながら、地域のあらゆる資源を活用した「くりはらツーリズム」を実践していこうと、市内のツーリズム実践者で結成されました。

写真:交流事業のイメージ写真

 設立初年度は、まずは市内の実践者がお互いの活動を知り、交流すること、仲間を増やすことを重点目標にしています。
 具体的な事業としては、広報、研修、交流の3つの事業。
 広報では、会報を発行し、またホームページの開設を予定しています。研修は、ほかの機関が実施する研修会などに参加したり、会員の要望を聴き独自で研修会も実施する予定です。
 交流事業では、ワーキングホリデーなどを受け入れ、会員が連携してプログラムを提供していきます。
 夏には、早速、都会の大学生に地方の暮らしを体験してもらう「地域づくりインターン事業」の受入を行う予定です。
 この団体では、体験交流のイベントだけではなく、農家民宿やレストラン、自宅ショップ、地元のことをもっと知りたいという人など、何かに取り組みたい人が一歩踏み出せるきっかけになるように、仲間を募集しています。
 興味のある方は、くりはら研究所までお問い合わせください。

写真展「栗原の魅力」

暮らしに息づく小さな光

写真:明神の一本杉

 くりはら研究所が資源調査の活動のなかで撮影した写真を展示しています。
 日々の営みのなかで育まれ、自然とつながってきたもの。
 当たり前すぎてその価値を忘れてしまいがちですが、この写真展を通じて、改めて栗原の魅力を感じるきっかけになれば幸いです。

  • 期間 6月25日(金曜日)から8月29日(日曜日)
  • 場所 くりこま高原駅
  • 展示数 42点
  • 観覧料 無料

資源調査で観つけた小さな光

[雨を楽しむ]

写真:雨に濡れたアジサイの花

 先日、紫陽花を観に、杉薬師双林寺に行きました。
 紫陽花は、梅雨時のしとしとと降る雨がよく似合います。白色や水色、青色や薄紫色の花びらが、くっきりと一層浮き立っています。葉っぱの緑色も濃くなって、厚みを帯びて観えました。
 濡れた石段を登る時、ピチャ、ピチャと音を立てて歩いたり、それをよけながら歩いたり…。
 雨の日の散歩は、晴れた日にいつも観ていた光景が、趣を変えて目に飛び込んできて、少し違った楽しみ方を発見できたりします。
木々は、息を吹き返したように輝き、幹は、黒く際立って観えます。左右に大きく張り出した枝は、たくさんの葉っぱが雨を受けていて、その木の下だけが濡れていないのを観つけました。
 街中や路地を歩くと、雨に洗われた建物や塀が清々しく、まるで陰影をつけたかのように、色や質感に深みが増します。水たまりに出くわすと、子どものように、わざとその上を飛び越えてみたくなります。
 ため池では、雨が作り出す水紋が広がっては重なり、消えていくのを繰り返しています。
 カメラを持ち、しばしば街中や田んぼ道を歩くようになってから、身近なものの良さやおもしろさに、少しだけ、上手に気づけるようになりました。
 何気ないことに気づいたり、自分なりの楽しみ方や遊び方を観つけたりするのも観光。雨の日だって、素敵な観光の一コマに…。お気に入りの傘を差して、気の合う人と一緒だと、もっと楽しくなるかもしれませんね。

リレー随筆

『天女の気分 伊豆沼の蓮』

くりはら輝かせ隊(千葉県) 上野 惠子(うえの けいこ)さん
写真:上野さん
 舟はゆらり、ゆらりと、沼一面に咲くはすの中へ。

 舟に乗りたい一心で、80歳の母と二人、始発電車に乗り千葉を出発しました。
 その前年9月1日に家族で栗原を訪れた際、たった一日の差で舟に乗ることができず、遠くからはすを眺めていたという経緯があったのです。伊豆沼に到着し、念願がかなった思いで、ワクワクしながら舟に乗り込みました。

写真:伊豆沼のハスの花

 舟の周りは、はす・はす・はす・はす。大きな歓声が上がりました。こんなに大きなはすの花は初めて。想像以上の光景でした。
 「はすの花は午前中が見ごろ」、「花が咲くときポンと音がするというがまだ聞いたことがない」、「はすの実の穴は茎からずっと続いている。葉っぱの葉脈も同じ」、「はすは何度か壊滅的状況になったがようやくここまで復活した」など、案内してくださった蓮クラフト作家・山谷信子さんの解説を興味深く聴きながら、葉を手にしたり、美しいはすの花をカメラに納めたり、アサザ・ガガブタの花を探したりと。

写真:伊豆沼のアサザ

 遠くから眺めるだけだったはすが、目線の高さに迫ってくる迫力とゆったり流れる時間に、母は「まるで天女になったような気持ちがしたわ」と私に耳打ちしました。舟で進むはす巡りは、まさに天上の世界で遊んでいる心地でした。

 

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