• くりはら研究所だより第46号
  • 2010年9月16日(木曜日)発行

資源の魅力シリーズ3 栗原のおいしい食 その1

 くりはら食ツーリズム研究会の活動から観つけた、栗原の食の魅力。
 資源の魅力シリーズの新連載は、「栗原のおいしい食」です。恵まれた自然環境が育んだ多くの食材、人々の知恵と工夫から生まれた食べ方とそれにまつわる暮らし方を紹介します。

「干しナス」

写真:ザルにナスを並べて天火で干す

 「親の小言と茄子の花は千にひとつの無駄もない」ということわざがあるように、ナスは結実が良いため無駄な花が少なく、盛りになると食べきれないくらい大量に収穫できます。
 そのような時に、昔から作られてきたのが「干しナス」。太陽と風の力を借りて、大切に育てた野菜を最後まで食べきる工夫であり、保存食の一つです。
 干しナスの特徴は食感と香り。食感は、生のやわらかいナスからは想像できないほどシコシコとした歯ごたえがあります。香りは、干し草のようで、その香りを栗原では「ひなだくさい」と言うそうです。
 普段の食事にも使われるほか、冬場の野菜不足を補ったり、食感が似ていることから肉の代わりに食べられたり、さらには夏野菜を冬まで保存しておいて大切に食べるということから、もてなし料理としても食べられてきたようです。

干しナスの作り方
  1. 盛りのナスを採り、時間を置かずに、厚さ3ミリメートルから5ミリメートルに縦に薄く切る。
  2. 塩水に1時間程浸け、アクを抜く。
  3. カゴやゴザに重ならないように並べ、日当り、風通しの良い場所に干す。一日で済めば色が白く干し上がる。

  4. 干し上がったらビニール袋に入れ、口をよく縛っておく。
  5. 秋晴れの日にもう一度干すと虫がつかない。
写真:干しナスの煮付け

【干しナスの食べ方】

  1. ぬるま湯にしばらく浸し、十分に戻す。

  2. 黒い汁が出なくなるまでよく水洗いし、手でしぼって水気をよく切る。
  3. 油揚げやコンニャク、ニンジンなどと一緒に油で炒め、煮付けにする。

お願い デジタルマップの作成で市内の資源を調査します

 市内の観光資源の位置や概要をデジタルデータとして整備するため、観光資源の位置を測定します。
 これは、「観光資源デジタルマップ基礎資料整備事業」という事業で、栗原市が委託した事業所のスタッフが、史跡や文化財、宿泊施設、直売所などを調査します。調査の際に、お話を聴いたり、写真を撮影する場合がありますので、市民の皆さまのご協力をお願いします。
 本事業で整備したデジタルデータは、栗原市地理情報システム『栗原市わが街ガイド』で公開する予定です。

【調査内容】

  • 調査期間 平成22年7月23日(金曜日)から平成23年3月22日(火曜日)まで
  • 調査する事業所 株式会社ウイル

活動レポート 地域づくりインターン事業

若者が地方の暮らし体験

写真:盆火をたく市民と都会の若者

 都会の若者4人が、3泊4日で地方の暮らしを体験しました。プログラムのテーマはお盆。市民の暮らしのなかで行われる年中行事を若者が体験しました。
 今回、体験プログラムに取り入れたのは、お盆の年中行事。盆棚飾りや迎え火・送り火などの盆火、お墓まいりや餅料理やうどんなどの行事食。
 参加したのは、東京都や愛知県の大学に通う男女各2名、4人の若者で、民家に宿泊しながら、栗原のお盆を体験しました。
 年中行事をしっかりと行うことが初めてという若者には、新鮮な異文化の体験になったようです。また、受け入れた市民は、若者と触れ合うことで、楽しんで年中行事を行えて、暮らしの価値を見つめ直す機会になったと話していました。

主な体験プログラム
日程 内容
8月13日(金曜日) オリエンテーション、盆棚飾り、迎え火、夏祭り
8月14日(土曜日) 資源調査(農家曜日)、読経、お墓まいり、周辺散策、灯ろう流し
8月15日(日曜日) 栗駒山麓崩落地の視察、送り火
8月16日(月曜日) 盆棚の片付け、関係者との昼食会

リレー随筆

『互市あれこれ』

くりはら磨き隊(栗原市高清水桜丁) 千葉 進(ちば すすむ)さん
写真:千葉進さん

 高清水の互市の歴史は、実に古いと聞く。「安永の大火・天保の大飢饉から立ち上がれないでいる村人を救おうと、鎌田・狩野・沼倉の3名は、今より150年前の、文久3年(1863年)仙台藩へ互市を開くことを願い出許可を得た」と、牟良佐喜神社の境内の碑は語っている。この3名の努力は、筆舌に尽くせぬ苦労があったことが当時の世情から容易に想像することができる。
 互市は、正月、3月、9月の29日から3日間、牟良佐喜神社の祭典に合わせ行われていた。
 下町めがね橋から高清水総合支所前まで戸板一枚の店がぎっしりと並び、客足が込んでいたのを覚えている。
 旧国道4四号裏の八幡様通りには、女相撲、サーカス小屋、また手品まがいのあやしげな興行師が現れ見学していると、お巡りさんが来て、子供は来るところではないとよく叱られた。
写真:高清水の互市 牟良佐喜神社の通りには、金物屋、鉈・鎌などの刃物屋が並び、「鎌を三丁買うからまけろ」「ずいぶんたげぇな、もっとまげろ」など、その冷やかしを楽しく聞いていたものだ。また、表通りでは、詰め将棋、桶、飴、駄菓子屋なども並び、押すな押すなの人だかり。ござ一枚の上に茶碗や丼など売る店もあった。そんな人だかりの多いところなので、スリなども横行し、治安の悪さも露呈している。
 この互市の賑わいは、寒村の交易の場としても必要であった。しかし、旧国道4号は車の往来が激しくなり、現在の桜丁通りに店を移してから人通りも少なくなり店数も激減。加えて昭和49年正月の互市を中止してからは、ますます頽廃の傾向が強い。
 人出の数こそ減ったが新潟の刃物屋さんをはじめ、近郷近在の種物屋、植木屋さんなどは出店してくれている。ありがたいことだ。

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