• くりはら研究所だより第47号
  • 2010年10月15日(金曜日)発行

資源の魅力シリーズ3 栗原のおいしい食 その2

くりはら食ツーリズム研究会の活動から観つけた、栗原の食の魅力を紹介します。

「きのこご飯」

写真:きのこご飯

 秋のごちそうと言えば、「きのこご飯」。シメジやマイタケ、シイタケ、マツタケ、イノハナ(コウタケ)など、香りと味の良いきのこを使います。昔から、収穫を祝う秋祭りやお彼岸の行事などで作られてきました。
 きのこご飯の中でもマイタケやイノハナなどは、干して香りが増すのを待ってから食べたり、保存しておいてお客様のもてなしや祝い事の際に食べたりしてきました。
 お盆に栗駒耕英の民宿を訪れた時には、「トンビマイタケご飯」を、先日は花山の農家のお宅で「イノハナご飯」をそれぞれごちそうになりました。
 お米と土地の恵みを組み合わせた、米どころ栗原ならではの「ハレの日」の料理です。
 きのこのおいしさは特有の香りと味、食感にあります。持ち味を生かすため、何種類もの食材と組み合わせたり、香味野菜を使い過ぎたりせず、しょうゆ、酒、砂糖など、シンプルな味付けにした方がきのこ本来の香りと味を楽しめます。

きのこご飯の作り方

【材料】写真:きのこを手でさいている様子

  • もち米・・・4合

  • きのこ・・・適宜
  • ニンジン・・・2分の1本
  • ゴボウ・・・2分の1本
  • 油揚げ・・・2分の1枚
  • しょう油・・・大さじ2
  • 酒・・・大さじ2
  • 砂糖・・・大さじ1

【作り方】

  1. もち米は洗ってから、冬は約8時間、夏は約5時間たっぷりの水に浸す。

  2. 具材はそれぞれの方法で下ごしらえする

    • きのこ・・・乾燥のきのこは、ぬるま湯でもどし、つけ汁はとっておく。シメジは、細かく株分けに、マイタケなどは手で裂く。

    • ニンジン・・・長さ3センチ程度の千切りにする。

    • ゴボウ・・・ささがきにして水にさらし、アクを抜き水気を切っておく。

    • 油揚げ・・・湯抜きして、長さ3センチ程度の千切りにする。

  3. もち米をザルに上げ、十分に水気を切っておく。

  4. 具材と調味料を鍋に入れて煮る。きのこの戻し汁がある場合は加える。

  5. 蒸し布を敷いた蒸し器にもち米を平らにならして入れ、布で包むように被せる。しっかりと蓋をして、15分ほど強火で蒸す。

  6. 米が透き通ってきて、生米がない状態になったら、大きめの容器にあける。

  7. 煮ておいた具材を汁ごと「6」に加え、塊になっている餅米を切るようにして全体を混ぜ合わせる。

  8. 全体がよく混ざったら、洗ってぬめりを取った蒸し布を敷き、「7」を入れて、強火で5から10分程度蒸し、火を止める。

  9. 蒸し器から取り出し、湯気がこもらないように平たい容器に広げる。

※天然のきのこは、唐辛子を入れた水に一晩つけると「虫だし」ができます

お願い 調査にご協力を

 観光資源の位置や概要をデジタルデータとして整備するため、調査しています。調査の際に、お話を聴いたり、写真を撮影する場合がありますのでご協力をお願いします。整備したデジタルデータは、栗原市地理情報システム『栗原市わが街ガイド』で公開する予定です。

【調査内容】

  • 調査期間 平成22年7月23日(金曜日)から平成23年3月22日(火曜日)まで
  • 調査する事業所 株式会社ウイル

活動レポート 地域づくりインターン事業

若者が地方の暮らし体験

写真:ずんだを作るために枝豆とりをする若者

 都会の若者4人が、3泊4日で地方の暮らしを体験する地域づくりインターン事業の2回目の受け入れ。花山に民泊して、お彼岸の行事や農作業を体験しました。
  参加したのは男女各2名、東京や愛知、京都の大学に通う若者と地元栗原市出身で県内の大学に通う4人の若者。
 プログラムでは、お彼岸の家庭の行事や民泊先の農作業や料理のお手伝いと、地域の窯元やそば屋のお手伝い。
 3日目の夜には、地元の人たちとの交流会で、地方の暮らしや農林業の熱いお話を聴きました。
 若者達にとっては、異文化の体験ができたようですが、何より受け入れた皆さんの楽しそうな顔がとても素敵でした。

主な体験プログラム
日程 内容
9月20日(月曜日) オリエンテーション、農作業、彼岸入の行事
9月21日(火曜日) 芦ノ口湧水に水くみ、農作業、陶芸家の手伝い
9月22日(水曜日) 食農活動、農作業、交流会
9月23日(木曜日) 彼岸中日の行事、そばだんご作り、栗駒山ろく崩落地の視察

リレー随筆

『どんぐりと山猫』

イラストレーター(栗原市築館字薬師ヶ丘) すがなみ ゆうこ さん
写真:すがなみゆうこさん

 先日、栗駒耕英のギャラリー「愚々庵(ぐぐあん)」開催の知らせを聞き出かけた。
 拙宅の大家さんで横浜市在住の日本画家、能島和明氏のアトリエ兼ギャラリーだ。
 景色は地震災害ですっかり変貌していた。建物からほんの数メートル先で、ブナ林は山ごと崩れ、奈落の底になっていた。
 しかし、窓から光が射し空が見えるようになったことを除いて、室内の佇まいは変わらない。
 ご夫妻と談笑して心地良い時を過ごし、帰り際に一冊の本をいただいた。
 月刊「一枚の繪」2010年7月号。小鳥を抱く少女の表紙絵は大家さんの作画だ。
 「それと…」、何もありませんがせっかく来てくださったのでどうぞと、小さな栗の実5、6粒を手渡された。

 夜、家事が一段落してその本をパラパラとめくっていたら、“築館”の活字を見つけ、驚いて見直した。「祖父の家が岩手県に近い栗原市の築館という町にあり、夏休みになるとよく遊びに行っていたんです」。
 急いで戻り読むと、宮沢賢治の作品をテーマに日本画を描き続けている新進画家・能島浜江氏へのインタビュー記事。大家さんの娘さんであった。

画像:猫が刈り取った稲をもっているイラスト

 「賢治の作品を読んでいると、たぶん、この築館の町のようなところでお話が繰り広げられているんだろうな、という思いが以前からあったんです」。
 興奮して声に出して読んでいたら、賢治好きの夫が脇から口をはさむ。
 「描かれた風景は岩手県にしかないはずだよ」「彼女にとって賢治の世界の原風景は築館だったのよ」。ここの景色をずっと大切にして作品を作り続けているなんてとてもうれしい。
 「それじゃあ、これはさしずめ山猫のどんぐりか?」。昼間もらった栗の実を卓上からつまんで夫は言う。
 「そのとおり」。言って思わず笑い合う。
 故郷とは、満々とたたえる心の泉だ。

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