• くりはら研究所だより第52号
  • 2011年3月16日(水曜日)発行

資源の魅力シリーズ3 栗原のおいしい食 その7

くりはら食ツーリズム研究会の活動から観つけた、栗原の食の魅力を紹介します。

人参の白和え

写真:人参の白和え

 白和えは、和え衣に豆腐を入れた和え物のことで、祝い事や仏事で欠かすことができない「ハレ」の食です。
 和え衣は、豆腐だけで作ったり、クルミや白ゴマを入れて作ったりします。クルミや白ゴマが入ると、豆腐だけの時よりも濃厚な味になります。
具には、人参や春菊、ホウレン草、インゲンなどの季節の野菜や、シメジ、シイタケなどのキノコ、こんにゃく、ひじきなどを使います。
 ホウレン草とこんにゃく、春菊とシメジ、人参など、数種類の材料を組み合わせてもおいしくいただけます。
 独特の香りの春菊は、白和えにすると強い香りが和らぎ、食べやすくなります。
 花山地区では、乾燥させて保存しておいた、山菜のゼンマイと人参を入れた白和えがあります。お客様がきた時のもてなし料理として、また、仏事の精進料理として作られてきたようです。
 白和えをおいしく作るためや保存性を高めるためには、ちょっとした一手間やコツがあります。
 例えば、和え衣にする豆腐やクルミをなめらかになるまで、ゆっくりとすると、とても口当たりの良い和え衣になります。また、和える前に具の水分をよく切ることや、具をよく冷ましてから和えることは、腐敗を防止します。
 下ごしらえに少々手間がかかりますが、このようにして作った白和えは、驚くほど上品で、口に入れると、ほっとするような大豆の香りが広がります。

人参の白和えの作り方
写真:和え衣はすり鉢でよくする

【材料】 ※4から5人分

  • 人参…1本

  • 木綿豆腐…2分の1丁
  • クルミ(または、白ゴマ)…大さじ3
  • 砂糖…大さじ2
  • 薄口しょう油…少々
  • 塩…少々
  • 酢…少々

【作り方】

  1. 豆腐は、沸騰したお湯に入れて、再沸騰するまでゆでて、ザルに上げる。

  2. 豆腐の粗熱が取れたら、布巾かキッチンペーパーなどにくるみ、軽く重石をして、水気を切り、冷ます。

  3. 人参は皮をむき、厚さ5から8ミリ、長さ4センチくらいの拍子切りにする。熱湯に酢を加え、人参を入れゆでて、ザルに上げて水気をよく切る。ゆでる際に、少量の酢を加えると人参の色が良くなる。具を同じくらいの大きさで切り揃えると、火の通りや味のしみこみ具合が一定になり、見た目も美しくなる。

  4. クルミは、フライパンに入れて軽く炒って、紙に広げて冷ます。渋皮を手で少しはがすと、渋味の少ない和え衣になる。

  5. すり鉢に4のクルミを入れ、粒がなくなるまでていねいにする。
    全体にねっとりとしていて、すったクルミの表面とすりこぎの先に油が浮いてくるまですると良い。

  6. 5に豆腐を少しずつ加え、なめらかになるまですり合わせたら、砂糖、薄口しょう油、塩で調味し、その都度よくする。

  7. 6に人参を加え、和える。

具は、和える前に、もう一度、布巾などで水分をふき取った方が良い。
できたてよりも、少し時間をおいた方が、味がなじみ、おいしくなる。

活動レポート「くりはら観光塾」

地域資源再発見ワークショップ

 写真家・藤田洋三氏を講師に招き、「ものの見方、感じ方」をテーマにワークショップを行いました。

  • 講師 写真家・藤田洋三 氏
  • 日時 2011年1月26日(土曜日)午前10時から午後3時
  • 場所 栗原文化会館大研修室、くりこま高原駅東側

 第1部では講義、第2部では実際に現地を歩いて地域資源を探すフィールドワークを行いました。

第1部 講義「ものの見方、感じ方」
写真を見せながら講義する藤田先生

参加者 28人

 藤田先生が約30年間にわたって全国を歩き、取材してきた藁塚の写真を説明しながら、地域資源の見方、感じ方を解説しました。
 藁塚とは、「ほんにょ(稲のぼうがけ)」のように藁を天日に干したもので、全国には「ヨズクハデ」や「ワラコズン」など、様々な呼び名と形があります。
 藤田先生はその中でも、栗原の「ねじりほんにょ」は、土地の歴史と人々の営みから生まれた「ここにしかない宝物」であること、「足元にあるもの」を大切にしてほしいと講義しました。

第2部 フィールドワーク
藤田先生と一緒に現地を歩き写真を撮影

参加者 16人

 フィールドワークでは、藤田先生と参加者が一緒に現地を歩いて、写真を撮りながら、地域資源の見方、感じ方を学びました。
 農家の土間の足跡からその家の人々の生活を感じたり、土でつくられた「釜神様」から左官職人のワザを感じたり。普段は目にとまらない「物」をよく観て、そこに暮らす人々や職人のワザ、地域の風土を感じることで「物語」となることを説いていただきました。
写真:藤田洋三氏
【講師プロフィール】

藤田 洋三氏
写真家。1950年大分県生まれ。
大分を拠点にライフワークとして「鏝絵」「土壁」「石灰窯」「藁塚」などの撮影と取材を続けている。
著書に『鏝絵放浪記』『藁塚放浪記』『世間遺産放浪記』など他多数。
人の営みが作り上げられた風土を感じさせる景観として「世間遺産」を提唱。
 

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