• くりはら研究所だより第81号
  • 2013年11月1日(金曜日)発行

シリーズ ジオパーク5.
 

栗駒山麓ジオパーク推進協議会「第1回専門部会」を開催しました

画像:シリーズジオパークロゴ9月3日(火曜日)/市民活動支援センター

 

第1回専門部会では、4つの専門部会員が集まり、それぞれの専門部会で部会長を選出し、課題抽出や今後の進め方など検討を行いました。内容の一部を紹介します。

 この専門部会は各部会に関係する市民や団体の担当者などで構成しており、具体的に事業を推進する機関として位置づけています。初めに、国内のジオパークの動向や栗駒山麓ジオパーク構想への理解をいただくため、推進アドバイザーの宮城豊彦氏から解説をしていただきました。その後、具体的な事業について、4つの部会ごとに活動内容を協議しました。

防災・教育部会

画像:栗駒山麓ジオパーク構想について解説していただきます部会長 栗駒耕英行政区長 金澤 大樹 氏

【部会の目的】

  1. 震災の経験と記憶を後世に伝える
  2. ジオと環境、防災教育の普及啓発を図る

(検討事項)
 市全体の防災・教育を考える時、伝えるための素材はあるが、どう伝えたらよいか。そしてどう防災に活かし、どう教育として実現するか、地域防災をどう実現しているかの実例をもとに、具体的に防災教育の冊子を検討します。
 今、人との関係を踏まえた上で防災・教育を適切に捉える必要性があり、シナリオ作りが必要と考えています。

広報・宣伝部会

部会長 NPO法人 Azuma-re代表理事 千葉 和義 氏

【部会の目的】

  1. 市民に対するジオパークの普及啓発を図り、観光客向けの情報発信を図る
  2. 普及啓発のための仕掛け、素材の開発を行う

(活動内容)
 日本ジオパーク認定までにジオパークに関する市民の認知度を50%以上になるよう目指していきます。
 その手段として、パンフレット・ポスター・のぼり旗などを制作し市内に掲示します。また、くりはら研究所だよりを始め、関係機関の広報紙を通しての広報活動と、理解を深めるため地域や学校などに出前講座を行います。
 市内外へのPRとしてホームページの内容検討とジオキャラクターなどを製作します。

観光・ツーリズム部会

部会長 くりはら振興株式会社 氏家 優一 氏

【部会の目的】

  1. 新たな観光・ツーリズムのあり方をジオパーク推進の視点で確立する
  2. 交流人口拡大のために、受入れ体制の整備を検討し、より良い方法を確立する
  3. 観光関連団体との連携を図る

(活動内容)
 観光・ツーリズムと表題にあるが、実際には交通・宿泊などさまざまな分野が幅広く関わってくるため、具体的なツーリズムの方向性を確認した上で、活動を実施します。そしてジオパークは観光のきっかけと捉え、いかに仕掛けづくりをするかを検討します。

ガイド部会

画像:4つの部会ごとに目標を掲げ、今後の活動について協議しました

部会長 栗駒山麓ジオガイド 藤村 哲雄 氏

【部会の目的】

  1. ジオと人々の暮らし、歴史、文化を結ぶストーリーと栗原らしい表現・伝え方を確立する
  2. ガイドのスキルアップ、人材育成を図る
  3. ホスピタリテイを醸成し、安全管理の体制を確立する

(活動内容)
 栗駒山麓ジオパーク構想が持つ魅力、ダイナミックな大地の形成と編成、独自の生態系、歴史・文化を伝える「ジオの案内人」としての人材育成を行い、来訪者をおもてなしする「ジオパーク案内マップ」や「ジオサイトガイドブック」など作成します。
 そして過去の災害や私たちが経験した災害の経験と記憶を継承し、未来の子どもたちに伝えていく震災語り部として、昔話や震災体験談の収集と保存など、積み重ねて行きます。

【活動レポート】くりはら輝かせ隊交流会in栗原

栗原の魅力と震災の教訓を学ぶモニターツアー

8月31日(土曜日)・9月1日(日曜日)/栗原市内、本吉郡南三陸町

 今回は5年ぶりに栗原市での開催となりました、くりはら輝かせ隊交流会in栗原の様子を紹介します。
 輝かせ隊会員8名の方が参加され、栗駒山麓ジオガイドによる「ジオサイト巡り」や、南三陸町語り部ガイドによる「学びのプログラム」で震災から得た教訓を学びました。

8月31日(土曜日)

画像:栗駒山麓ジオガイドの佐藤氏

 一日目は、栗原市民まつりを見学し、会場での昼食後、栗駒山麓ジオガイドの説明で、ジオサイトを巡りました。ジオガイドは、現在ジオガイド養成講座(中級)を受講している、佐藤鉄也氏(栗駒八日町)です。佐藤氏はこのモニターツアーがガイドデビューとなりました。
 ジオサイト巡りの内容は次のとおりです。

1.内沼

画像:優美なはすの花に魅了される参加者 はすまつり最終日、湖上遊覧を楽しみました。豪雨の影響で、はすの花は少なかったものの、参加者からは「はすの群生が素晴らしい、来年も是非また来たい」と大変好評でした。

2.文字の長屋門

画像:長屋門見学の様子 二迫川水系の文字地域は、市内でも多くの長屋門が残存している地域です。今回、見学のご協力をいただいたのは、佐藤正司氏宅の長屋門です。佐藤氏宅の180年間継承される長屋門の歴史や役割、現在の活用方法などを説明していただきました。

3.藍染湖公園(荒砥沢地すべりの眺望)

画像:ジオパークの説明を熱心に聞く参加者 ジオパークの中心的なサイトである荒砥沢地すべりの構造や特徴について、ジオガイドの佐藤氏が自ら作成したスケッチブックを利用し、分かりやすく解説しました。
 参加者からは今後は防災教育の視点で小学生から高校生までを対象に、広く周知していくことが必要ではないかとの意見が多く出されました。

4.細倉鉱山資料館

画像:菅原氏の楽しい解説が好評でした 細倉鉱山に約47年間勤務された菅原正義氏から、ユーモアを交えながら、鉱山の歴史や当時の暮らし、鉛や細倉当百(通貨)について、詳しく解説していただきました。

9月1日(日曜日)
南三陸町語り部ガイドによる「学びのプログラム」

画像:語り部ガイドの阿部氏 二日目は、東日本大震災で甚大な被害を受けた、本吉郡南三陸町の語り部ガイドである阿部博之氏から、自らの体験談と津波被害の概要などを説明していただきました。阿部氏は多くの方々の死を決して無駄にしないためにも、被災者が自らの言葉で語ることで、震災の記憶を風化することなく、後世に伝えていかなければならないと力強く訴えていました。
 参加者からは、「自分の仕事の他にガイドとして復興のために頑張っている方々を応援したい」との声が多数ありました。

 今回の二日間のモニターツアーでは、ジオガイドの佐藤氏や語り部ガイドの阿部氏を始め、参加者の方々から「人と人との繋がり、絆を形成することが大事」ということを改めて気付かせていただきました。
 また、生まれ育ったふるさとの素晴しさを再認識するきっかけともなり、大変貴重な機会となりました。
 市では、今後も多くの事業を通して、たくさんの方々との交流やネットワークで繋がっていき、地域資源を活用した人と人との交流が盛んなまちづくりを目指していきます。

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