受賞作品を、原文のまま掲載します。
 本文に読みがなを〔 〕書きで添え、編集の都合上、すべて横書きにしています。
 ※ 敬称略

原文はこちら

ぼくの家にはネコが来る。

いつもご飯をもらいに来るノラネコだ。

一度ご飯をあげたら、いつの間にか何度も来

るようになった。

 

その日、ぼくはのんびり宿題をしていた。

「ピィーピィーピィーッ!」

突然、サイレンのような音がした。

ぼくは特に気にもとめなかった。

 

「ピィーピィーピィーッ!!」

その音はさらに大きくなって、だんだんかす

れていった。

何だかものすごく気になって、ガラス戸を開

けてみた。

「えっ?!」

ぼくはお母さんを呼んだ。

ノラネコが小鳥に噛みついていた。

二人で小鳥を助けてあげた。

だけど、すぐに死んでしまった。

ぼくは花のそばに埋めてあげた。

 

ぼくはネコが好きだった。

時々やって来るノラネコが大好きだった。

でも、ネコ本来の姿を目にしてしまった。

ぼくは少しだけ怖くなった。

 

ノラネコがじっとぼく達を見つめていた。

庭には小さな羽根が散らばっていた。

 

相変わらずネコはやって来る。

エサをねだって甘えて鳴いている。

ぼくは今でもノラネコと遊んでいる。

でも、何だかもやもやとした気持ちがずっと

残っている。