第4回「ゆっくりひとめぐり」栗駒山麓観光写真コンクール審査結果

入賞作品紹介 

最優秀賞 1点

画像:最優秀賞「春、生まれる。」

第4回最優秀賞 「春、生まれる。」
及川 俊弘 さん(宮城県登米市)

【講評】写真家 小松ひとみ 氏

早春のブナの森のなかでいち早く春を告げる花たちをワイドレンズ使用でより強調しながら作画。ガスがかかる背景のブナの根開きの入れこみ方も絶妙です。森も花もそして撮影者も長い冬を耐え忍び、ようやく訪れた春を心から喜んでいるからでしょう。画面からは静かながらも力強い印象が伝わってきます。

「春、生まれる」という心地よいタイトルも、そんな想いから生まれてきたように感じられる秀作です。

優秀賞 4点

画像:優秀賞「わーすごい!」

第4回優秀賞 秋田県湯沢市長賞「わーすごい!」
五十嵐 信一 さん(秋田県横手市)

【講評】写真家 小松ひとみ 氏

小安峡の大噴湯は私もよく訪れる撮影ポイントですが、おもしろい所をとらえています。
作者のとっさのイマジネーションがユニークな世界を表現しています。少し広めの構図で、渓谷と人とを対比させた横位置の構図が画面に安定感を与えています。
あのカップルが撮っている写真はどんな仕上がりなのかな?などと想像が膨らむ微笑ましい写真です。

画像:優秀賞「まもなく里帰り」

第4回優秀賞 宮城県栗原市長賞「まもなく里帰り」
小野寺 亨 さん(宮城県栗原市)

【講評】写真家 小松ひとみ 氏

物言わぬ牛の表情が見る側に「なにか」を語りかけているような印象で、思わず手に取った作品です。作者の解説によると「長く過ごした牧場と間もなくお別れ」とのコメントに合点がいきました。
前景の草の配列、バラセンの縦棒位置、背景の残り紅葉と冬間近の栗駒山を借景に配置。それぞれが絶妙なバランスで融合しています。
牛の右目がもう少し際立っていれば完璧でしたが、それが気ならないぐらいメッセージ性の高い作品です。

 

画像:優秀賞「花咲く一本松」

第4回優秀賞 岩手県一関市長賞「花咲く一本松」
足利 義信 さん(岩手県一関市)

【講評】写真家 小松ひとみ 氏

どこかの公園でのスナップ写真だと思って拝見しましたが、「一日も早い復興を願い、自宅の庭先に陸前高田の一本松を型どって花を咲かせた」とのコメントに驚いたとともに感動しました。
花の色合いも所々にビビットなビタミンカラーを配したこと、で力強い印象が伝わってきました。背景の小さな田んぼと木立、そしてなによりも赤い傘の人を入れこんだことで写真としての完成度がより向上したと思います。

画像:優秀賞「湿原朝景」

第4回優秀賞 秋田県東成瀬村長賞「湿原朝景」
伊藤 利喜雄 さん(岩手県一関市)

【講評】写真家 小松ひとみ 氏

朝のみずみずしい空気感が画面からあふれ出し、まるで見る者がそこに立っているかのような臨場感です。
花の開花情報や気象条件を入念にチェックしながら撮影に望まれたのでしょう。反逆光の光線のポジションを選択したことで、朝霧の中で光り輝くワタスゲの果穂の一つ一つが浮かび上がりました。光を味方につけながら、湿潤なみちのく栗駒山の美を見事に表現した秀作です。

佳作 5点

画像:佳作「春遠からじ」

「春遠からじ」
渡邊 興次 さん(宮城県石巻市)

【講評】写真家 小松ひとみ 氏
ブナの若葉が緑色のフイルター効果を発揮して早春のイメージを倍増させています。
ブナの根開きの配置がリズミカルで、踊りだしたくなるように心地よいのですが、左手前の樹と奥との重なり具合がやや気なりました。
カメラポジションをほんの少し右側に寄せる事でもっとすっきりとした奥行きのある作品になったことでしょう。

画像:佳作「正統派」

「正統派」
中嶋 敬治 さん(岩手県大船渡市)

【講評】写真家 小松ひとみ 氏
地域によって形や呼び名が違ってくる杭掛けなどの田園風景はみちのくが誇る風景遺産だと思っています。「正統派」と名付けられたということは、このエリアではおなじみの形なのですね。
記録としての要素も含みながら、刈り取られた手前の部分に差し込む「ほんにょ」のシルエットのスペースを大きく取ったことで長くなった秋の光を表現しています。
露出をもっとアンダー気味に補正した方が、影が伸びてきた秋の光をより強調できたでしょう。

画像:佳作「湖面に浮かぶ秋景色」

「湖面に浮かぶ秋景色」
由利 嘉智彦 さん(秋田県湯沢市)

【講評】写真家 小松ひとみ 氏
晴天の空を写し込んだコケ沼の秋の表情を美しく作画しています。
手前の草モミジと青空の映り込みの中に浮かぶ白い雲が画面を引き締めるスパイスとなっています。すべてを見せずに自分の琴線に触れた部分のみをフレーミングした切り取りのうまさに拍手です。
そんな自然の条件も自分で読み、何度も通って撮った写真なのではないかと想像いたしました。

画像:佳作「枯木も山を飾る」

「枯木も山を飾る」
高橋 弘 さん(岩手県花巻市)

【講評】写真家 小松ひとみ 氏
圧倒的な紅葉の美しさに左右されずに、その中に浮かび上がる枯れ木を主題とした風景写真の王道とも言える安定感のある見事な作品です。
紅葉真っ盛りと晴天の日が重なる日は一年で一日しかないと言っても過言ではありません。カメラマンにとっても登山者にとっても最高の日の巡り会いを写し止めました。

画像:佳作「湿原の寒い夜明け」

「湿原の寒い夜明け」
藤江 健一 さん(岩手県一関市)

【講評】写真家 小松ひとみ 氏
まるで冬を急いでいるかのような霜に覆われた枯れ野、その奥でまだまだ冬は早いと秋を彩る樹々達。まるで季節が行き来して綱引きをしているかのように見えました。
四季、十二ヶ月、二十四節気では表現できない微妙な季節の境目を美しく表現しています。

審査日

 平成27年1月31日(土曜日)/湯沢市役所

審査員

写真家 小松 ひとみ 氏
 1956年仙北市(旧角館町)生まれ。角館南高校卒業後、株式会社ユニチカでバスケットボール部に所属、選手・コーチ・マネージャーとして活躍。80年日本代表マネージャーとして世界選手権出場。83年フォトライブラリー「黎明舎」勤務。95年写真集『光彩』上梓。99年小松ひとみ写真事務所設立。北東北の四季や花をテーマとした風景写真を中心に、温泉、職人など幅広く撮影。各種雑誌、カレンダーなどで風景写真を中心に作品を発表している秋田県を代表する写真家。仙北市(旧角館町)在住

応募作品

 116 点

発表・表彰式

  • 発表
    2015年(平成27年)3月中に入賞者へ直接通知するほか、平成27年3月1日(日曜日)発行『広報くりはら』及び栗原市公式ウェブサイトへ掲載、報道機関への情報提供などで周知します
  • 表彰式
    2015年(平成27年)3月中旬に湯沢市にて表彰式を行う予定です。 

問い合わせ先

 第4回「ゆっくりひとめぐり」栗駒山麓観光写真コンクール事務局
 〒012-8501 秋田県湯沢市佐竹町1番1号 湯沢市産業振興部まるごと売る課観光物産班
 電話:0183-73-2111
 主催:「ゆっくりひとめぐり栗駒山麓連絡会議」
    (秋田県湯沢市、宮城県栗原市、岩手県一関市、秋田県東成瀬村)