受賞詩と共に/五藤 悦子(第14回白鳥省吾賞一般の部 最優秀賞受賞者)

 栗原での授賞式から1年。受賞作「青いカナリア」は私にたくさんの出会いをくれました。

 2011年に起きた東日本大震災。その直後の福島第一原発事故。美しい海岸線と共に失われた大切な命、放射能汚染による生産者の苦悩、避難生活の延長など、東北の方々の悲しみは現在でも癒えてはいません。

 第14回白鳥省吾賞の応募作には、東北の方々の心に寄り添うものを書こう…そう思って生まれたのが、拙作「青いカナリア」でした。この一年、「青いカナリア」を色々な場所で朗読してきました。この一編の詩を通じて、原発事故と東北の現状を風化させない…という私なりの活動です。

 その後、東京で活躍している作曲家、KANATAさんが私の詩に共感して下さり、同名「青いカナリア」という楽曲を提供して下さいました。声楽家のたぐちたみさんは、各地で開かれる自身のコンサートで「青いカナリア」の朗読をして頂き、私の想いを代弁して下さっております。詩に込めた想いは、人から人へと手渡され、広がっていくようです。

 白鳥省吾賞という煌びやかな冠を載せて頂いた私の詩は独り歩きを始め、この一年、様々な場所で、数多の人々との触れ合いを体験しました。

 心の故郷のように感じる栗原市で、また今年も白鳥省吾賞の授賞式が執り行われる。そう思うだけで、心に温かな灯がともります。私は、白鳥省吾賞を通じて得たご縁を大切に、また今年も受賞作「青いカナリア」を持って、色々な場所に出かけていくつもりです。

 東北が美しく再生すること、白鳥省吾賞が永遠に続くことを祈りながら、この一年も、詩と共に生きようと思います。