受賞作品を、原文のまま掲載します。
 また、編集の都合上、すべて横書きにしています。
※ 敬称略

原文はこちら

 (あ、じいちゃん、今日は何するの?
 ぼくも行く。)
ぼくはいつでもじいちゃんの後をついて行く。
何か機械を出すのか?
小屋のとびらを開け、
ザーッ。
でっかいブルーシートを思いっきりめくると、
ほこりやごみがぱあっと空気中にまい上がり、
すがたを現したのは、コンバイン。
真っ先に目に飛びこんできたのは、
真っ赤な角のようなつつ。
今にも天井につきささりそうだ。
足はタイヤではなく、キャタピラー。
それにしても、何ってでっけえ!
こいつにふみつぶされたら、
ひとたまりもないぞ!
運転席に目をやると、普通はハンドルなのに
レバーみたいなぼうが何本も付いている。
赤、水色、茶色、黒と四色だ。
これをぐぐっと前におしたり、
下げたりしながら進むんだな。
あれ?よく見ると、カメの絵と
その反対側にはウサギの絵が書いてある。
そうか、ゆっくりは、カメで、
スピードアップはウサギだな。
「よっこらしょっと。」
じいちゃんが運転席にすわり、
かぎを差して、ぐいっと回すと、
ガガガガ、ブルルン。
やった、エンジンがかかった。
まるで一年の眠りから目を覚ましたようだ。

ダダダダ、ダダダダ。
金色に実った田んぼで、
コンバインを運転するじいちゃんの横顔が
ぴりっと見えて、かっこいい。
ようし、ぼくも大人になったら、
じいちゃんのようにこいつを運転するぞ!