皆様には、日ごろより市政運営につきまして、格別のご理解とご協力をいただいておりますことに、深く感謝申し上げます。
 今回、皆様に「指定廃棄物最終処分場候補地の返上」について、ご報告させていただきます。

候補地の返上について

 平成27年12月13日に、仙台市内で開催された環境省主催の「第8回宮城県指定廃棄物処理促進市町村長会議」に出席しました。
 会議には井上環境副大臣、白石環境大臣政務官、村井宮城県知事、県内35市町村長が出席しました。
 会議の冒頭、井上副大臣から栗原市、大和町、加美町の3候補地の選定とこれまでの経緯、「最終処分場を県内に建設する考えに変わりはない」ことの説明がありました。
 これに対し、私は「最終処分場候補地として決定されてから約2年。もう我慢ができない。市町村長会議で決定した重みを受け止め、科学的な調査を行えば必然的に不適地であることが証明されるとの考えから、断腸の思いで詳細調査の受け入れの決断をしてきました。しかし、環境省は結局何もしてこなかった。
 どれだけの想いでこれまで対応してきたか、環境省は何も分かっていない。このままでは、いつまでたっても肝心の指定廃棄物の処分が進まず、汚染稲わらなどを抱えている県内自治体の不安は解消できない。この場において候補地を返上し、今後、詳細調査は一切拒否する」と伝えました。
 さらに、村井県知事に対し、もう一度原点に返り議論を行うため、県知事主催の市町村長会議を改めて開催するよう要請しました。
 栗原市を含め宮城県内には、指定・未指定の汚染稲わらなどが約6千トンも一時保管されており、この状態が続くことは、地元住民の不安、苦しみを長引かせるだけで何ら解決の糸口が見えず、もう限界であります。
 もう一度、宮城県全体の問題として原点に返って議論するため、県知事主催の市町村長会議の場で、県内の指定廃棄物の処分のあり方、道筋について議論してまいります。

平成28年1月1日 栗原市長 佐藤 勇

宮城県指定廃棄物最終処分場候補地に関する経過

年月日 摘要
平成24年
 10月25日(木曜日)
第1回宮城県指定廃棄物処理促進市町村長会議(以下「宮城県市町村長会議」)
指定廃棄物最終処分場を県内に一カ所建設することを、佐藤市長などの反対する中決定。
平成25年
 3月28日(木曜日)
第2回宮城県市町村長会議
候補地選定にかかる経緯の検証、今後の方針を協議。
 5月29日(水曜日) 第3回宮城県市町村長会議
環境省が有識者会議における検討状況を報告。
 11月11日(月曜日) 第4回宮城県市町村長会議
最終処分場候補地の選定方法・提示方法が決定。
平成26年
 1月20日(月曜日)
第5回宮城県市町村長会議
環境省は、最終処分場候補地に、栗原市深山嶽、加美町田代岳、大和町下原の3カ所を提示し、地質調査等の詳細調査受け入れを要請。
 7月25日(金曜日) 第6回宮城県市町村長会議
初めて石原環境大臣出席。大臣は、県内の意見集約を知事に一任。
 8月4日(月曜日) 第7回宮城県市町村長会議
環境大臣の要請を受け開催。県として3候補地での詳細調査受け入れを決定
 10月8日(水曜日) 環境省が、3市町同時に詳細調査のため現地踏査に入る
 10月17日(金曜日) 環境省有識者会議の谷和夫委員と、市が依頼した東北学院大学の宮城豊彦教授が合同で、深山嶽の現地踏査を実施
 10月22日(水曜日) 17日の現地踏査結果を踏まえ、環境省有識者会議の田中勝座長と谷和夫委員、宮城豊彦教授、佐藤市長、環境省による意見交換会を開催
踏査により明らかとなった地形・地質から、深山嶽は地すべり等の自然災害に対し脆弱性が顕著であり、谷委員と宮城教授との専門家同士の意見で異なる点はないことを確認。
 10月24日(金曜日) 環境省が3候補地同時に現地調査着手を試みるが加美町の反対により断念
 11月18日(火曜日) 望月環境大臣が、年内の調査断念を発表
平成27年
 8月28日(金曜日)
 8月31日(月曜日)
環境省が3候補地同時に現地調査着手を試みるが加美町の反対により断念
 9月28日(月曜日) 栗原市長と大和町長が、県知事に市町村長会議開催を要請
佐藤市長は「このまま越年すれば、住民に説明がつかない」「3市町に任せて済む問題ではない」として、大和町長と県庁を訪ね、知事に市町村長会議の開催を要請。
 11月19日(木曜日) 井上環境副大臣が県知事に年内の調査断念と、年内の市町村長会議開催を伝える
 12月13日(日曜日) 第8回宮城県市町村長会議
佐藤市長は「候補地を返上し、今後詳細調査を一切拒否する」ことを伝える。
大和町長も「これ以上は限界。候補地を返上し白紙撤回する」と発言。
加美町長は「候補地の選定手法が疑問。特措法の見直しを行うべき」と発言。
県知事は「この問題が進展しないのは、政治のリーダーシップが欠けているからだ」として、環境省のこれまでの対応に対し不満と抗議を表し、「今後どう対応していくかは国が責任をもって示すべきである」「会議で出された各市町村長の意見を、環境省はどう受け止めるのか。答えがどう返ってくるかを受けて、市町村長会議を開催したい」と発言。